9 ミッチーランドのスタート


36人の子どもたちと1人の女先生、

3年1組、ミッチーランドのスタートですね。

 「道子のミッチーです」と、お目見えで自己紹介したら、子どもたちが早速決めたクラスのニックネームはミッチーランド。

 Smart(スマート)で、 Strong(力強く)て、 Smile(笑顔) の絶えないクラス、
「3S 」のミッチーランドにしたいというミッチー先生の意気込みに拍手を送ります。

 オジンが最初クラス担任になったとき、「3日でクラスの子の名前を覚えなさい」と、先輩から言われました。3日は無理としても、もう全員覚えたでしょうね。女の子には、「○○さん」、男の子には「○○くん」と、「さん・くん」をつけて呼ぶといいでしょう。叱るときには、もちろん呼び捨て。

 ミッチー先生は、どちらかというと元気印のこわもて、優しさを心がけなくてはね。

  「やさしくね、やさしくね、やさしいことはつよいのよ」(宮城まり子)

 オジンも新任クラスは3年でした。子どもの数は53人。
 それに比べてミッチーランドは36人。でも、「ミッチー先生はずいぶん楽ですね」とは言いません。

 オジンの時代には、パソコンはありません。モンスターペアレントもいません。マスコミも騒がしくなく、フィンランドの子どもと学力比べをすることもありませんでした。
 今フィンランドでは、一クラス24人が上限だそうですから、36人では太刀打ちできませんよね。

 オジンの時代には、保護者と学校、また域社会と学校は和気藹々(わきあいあい)のうちに連携し信頼し合っていました。
 「3尺下がって師の影を踏まず」という時代は終わっていましたが、保護者は学校をバックアップしてくれ、
 地域社会は「おらが学校」と言って学校を盛り上げてくれたから、53人学級でも、担任のオジンは心にゆとりを持って楽しく学級運営ができました。
    (フィンランドの学級定員24人上限は、国会図書館調べより)

           


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